頭脳明晰

私の頭は果てしなく回りつづけている。近頃ボーッとした時というのがなくなってきている。それが、私を追い詰めている要因でもあるようだ。ゆっくりしたいのに、あらぬ想像に知恵を使い、思いもよらぬ答えを導き出す。

歪んだ心に影が射す・・・

またもや人を追い詰めた。追い詰めてはならない相手を追い詰めた。追い求めた相手を誤って押しつぶしてしまう所だった、いやもうすでに遅いだろう。すでに恐怖は根付いている・・・その人は終わりを求めた私に同調してくれたりもした。果てしなく深い愛情を感じた。いつもなら「疲れた・・・」の一言を浴びるのが常。暗く淀んだ心に沸く一滴の深層水。私自身では歪んでしまった思考回路を正す力が沸いてこない、沸いたとしてもすぐに乾いてひび割れてしまう。唯一の力を貸してくれる人を拒絶した。思いもよらぬ狂気の沙汰でその人を否定した。決して忘れられない悪意を見せ付け、その悪意におびえながらもまだ私を受け入れようという・・・これがどういう事なのかわからない・・・これこそが愛の証なのだろうか・・・私の愛の表現は最も危険なものだった・・・私は愛した人を自分自身の手で殺めてしまう・・・今まではそうだった。

なんとか今回の機は逃すまい・・・
いつしか光に満ち溢れた心へと。
せめてあの人だけは守らねばなるまい。
私の手から・・・